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記憶の色彩

思い出したのです。
発売前から注目されていたんでしたね。もちろん、村上春樹氏の新刊だから。
でも、それだけじゃない。確か、発売までどんな内容なのか公表されてなかった。
それは、ハルキニストだけでなく、彼の作品を読んだことがなかった人たちをも
興味の渦に巻き込んだのだ。

ハードカバー発売から3年、今年待望の文庫化!  手に入れました。
不思議なことに、3年という月日の中でもこの物語の内容を知るタイミングはなく
手にした今も、これはどういう話なのだろうというワクワクが3年前と同じ熱量で
存在していたことに気づいた。 期待よりかも大きな興味、といった感じ。

前説が長くなってしまったこの本。『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』
新天地での記念すべき1冊にしようと思い、ページはめくれずにいる。
新生活とともに、私とこの本との話が始まるのだ。ワクワクするでしょう。

今回は紹介だけ。 読了後の感想は、来年中にでも。


色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 (文春文庫)
村上 春樹
文藝春秋 (2015-12-04)
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呼吸する

とかく美術作品に関して詳しいわけではなく、ただ無知ながらも
絵画を見ることは好きで、美術館にはふらっと入っていける私です。
こんばんは。


『楽園のカンヴァス』が原田マハ氏の作品との出会いで
(今となっては超有名な)芸術家たちの当時の生活を、同じ町で同じ時間を
共有しているような感覚になる作品で、本を閉じても自分もまだその地で
呼吸をしているような気持ちのよい余韻が続く。

絵画をめぐる話ではなく、作り手にフォーカスされたところが
私の中でハマり、すっかりファンになってしまった。
ここでのファンというのは著者と芸術家たちに対してですね。
現代を舞台にした作品もあるのですが、まだ読んだことがないので
来年手にして読んで見たいと思います。


そして、2冊目として手に取ったのは『ジヴェルニーの食卓』。
涙が自然と流れる穏やかな感動が染み渡る。というのが第一の感想。
人はいつでも人を思い、求めている。けどその形は一つではないんだよなあと
再確認した作品でした。個人採点78点。
あと、マハ氏の作品で好きなのは言葉選び。
作中でとても美しい単語を見つけたので、いつか紹介しますね。


ジヴェルニーの食卓
ジヴェルニーの食卓
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原田 マハ
集英社
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整理される

最近は、時間がある限りいろんな本を読もうと決めて
気になった本はどんどん手に取り読むようにしています。
「いつか時間があるときに」と考えているとすぐに他にやるべきことが
浮かび、読書の比重はますます軽くなってしまいます。
私の場合、やることがあっても読書に走ってしまうということもありますが。

今回は、平野啓一郎さんの『空白を満たしなさい』という小説。

書店で、ひときわ目立つ表紙の2人のゴッホに惹きつけられました。
普段、本は表紙よりも背面のあらすじで購入を決めているのですが
あの有名すぎる作品を大々的に使った表紙デザインは、一瞬だけ
それが本であることを忘れさせるようで、私の購買意欲を引き立てる
のには十分でした。


一週間もしないうちに読み終えて、いつものように偶然手にした作品に
出会うべくして出会ったという満足感に包まれました。
ご存知の方がいるかわかりませんが、ある本でページをランダムに開き、
そのページに書かれていることがその時の自分に必要なメッセージ、という
読み方のできる本があります。
今回この小説を手にしたのは、それと同じで、書店の数ある本の中から選んだそれは
まさに今の自分が読むべき本であったのだと、自然にそう思いました。
もちろん科学的根拠のない話なんですが。

読んでみての感想は帯にあるような「深い感動」はそこまで自分の中には
感じなかったけど、今まで自分の考えていることがストンと収まった感覚は
ありました。

物語の後半で出てくるキーワードは「分人」。個人の対照だそうです。
作中の”池端さん”の言葉がサクサク自分の中に入ってくる感覚は新鮮でした。
自分の中の人格というか、自分と接するすべての人の数だけ分人が存在している
という感覚は、私が小さい頃から感じていたし、そういう自分がいるから
どんな人とでもコミュニケーションが取れるのだと感じてました。まぁでも、
そのことに「分人」なんていう名称があることは気づかなかったけど。

私の中には、覚えている限りの人たちの印象を収める空間が存在していて
自分でこれを「要素の棚」と呼んでいるんですが、無数にある記憶が管理されていて
新しい人に出会うと、話し方や外見、声、癖、距離などが今まで出会ってきた人たちの
データと照合されます。不思議と、今まで完全オリジナルでできている人はおらず、
なんらかの要素が赤の他人と似ていることになります。

この小説を読み終わって考えたんですが、私はそうやって瞬時に照合した目の前の
その人に接する時、その要素に当てはめられた「分人」も一緒に記憶から引き出して
直感的に自分の態度や声、距離などを変えて接していたように思います。

うーん。言葉だとすごく伝わりにくいもんですね。。


作品の感想に戻すと、考えてもみなかった「死者が生き返る」話。
考えてもみなかった、だけど、読んでいったら、もしかして知らないだけで
あったりするのかな、って思ったり。だって世の中知らないことばかり。

あと、私はキリスト教かじりなのであれですが、神様は人間を作る時に自分に
似せて作ったんですよ。でも、よくよく考えたら、どの部分を似せたのか
私たちは知らないんですよね。ふとそんなことも考えた作品でした。



これは、皆さんにお勧めできる作品だと思います。

空白を満たしなさい(上) (講談社文庫)
平野 啓一郎
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空白を満たしなさい(下) (講談社文庫)
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ユーモア、そしてアイロニー

移動中のバスの中で、読み終えました。
太宰治著 『斜陽』 

実は、もっとドロドロした内容なのかと勝手に想像していて
読んでいて、ただ淡々と流れる話に「およ?」と疑問が湧いていました。

でも、読み進めていくうちに急展開というか、後半はすごく速さがあったんです。
主人公かず子が上原に手紙を数通書き終えたあたりかな?

愛ってむずかしいなって、こんな単純な言葉で言い表すのも失礼なほどなんですけど。

崩れていくんですよね、直治もかず子も。
お母様が塞き止めていたんだと思うんですよ、秩序を。
それがなくなってから、彼らは自由になるどころか、どんどん狂い始める。
斜陽という題のように、明るさの中の暗さ、さらには暗さの中にも明るさが見える作品です。

ただ、私には一度読んだだけでは理解は十分ではなく、再読の必要がありそうでした。
読み終わった後、すぐに1ページ目に戻りたいと思った作品はこれが初めてじゃないかな。
読み込むほどに、考えが深まりそうな作品であるように思います。
昭和20年代に書かれたとは思えないほど、古さを感じない作品であることも
しっかりと伝えないといけませんね。


時間を少しあけて再読しようと思います。



斜陽 (新潮文庫)
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太宰 治
新潮社
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読了の記録

そうそう、前々回に投稿した4つの小説のうち2つ読み終わったのでメモをば。

まずは、『ガウディの鍵』
内容的には、まぁまぁ面白い。建築家以外のガウディの側面が見れました。
やはり、歴史×宗教ものは面白いですね。
あえて、欠点を探すとしたら聖書の引用が雑だったのと、
ヒロインのマリアのほくろとの関連には少し無理があるというか。
もしかして、実写化(映画化?)されちゃうのかしら、とも思う。
ま、ダヴィンチコードは超えられませんがね。

『史上最強の内閣』は、評価論外。内容が薄すぎた。残念。ので、これくらい。

今、読んでいるのは『グラスホッパー』
『マリアビートル』が好きではなかったので、心配だったけど
こちらは、いいかもしれない。相変わらず人は殺されっぱなしで辛いが。
といっても、まだ3分の1のところなので、ここから2転3転するのかも。
まだ文庫化されていない作品の方が気になっちゃってしょうがないです(笑)


とりあえず、こんなかんじ。
今月から、また中国語の勉強も始めたのでそちらに割く時間が増えそうだ。
忘れてしまっている文法とか思い出さなくちゃ!

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プロフィール

Ecia

Author:Ecia


気付けばアラサー女子。大人になればなるほど好奇心も強くなり、勉強も好きになってきたから不思議。自称ラッキーナンバーである数字の8をこよなく愛しているので、この数字に弱くすぐにホイホイされます。洋服は全身真っ黒な事が殆どです。私服は年々地味になりがちです。ここ数年でロックにはまっています。ライブでは年齢を忘れて叫んだり飛び跳ねたりしています。人間関係は来るものは拒まないがすぐに仕分けし、とにかく追わない主義です。甘え下手なので親切な人に弱い気がします。自分以外はほとんど信用していません。ほぼ聞き手ですが話し手になると本気モードにロックオンします。嫌いな人のいいところは微塵も見えないという特殊な目を持っています。主従関係がわかれば絶対に裏切りません。大事な人はとことん大事にする人間です。

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